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DevOpsは地図を描く力、ITILはコンパス

~DevOps Master認定資格合格者インタビュー~

 

 

本当にそのシステムを導入すれば職場環境が快適になるのか、上司を説得するのではなく”納得“してもらうには。情報システム部門、開発、エンジニアが「どのように作るか?」から「なにを作るか?」を考える時代、エンジニアは何を手がかりにしてサービス、システム、ビジネスを考えていけばいいのか。

 

 

今回は、DevOpsにビジネスの手がかりを求めた古野本真之介さんに、DevOpsに興味を持ったきっかけからDevOps Master資格 取得で苦労したことについてお話しをうかがった。

 

◎ DevOpsに興味を持ったきっかけはどのようなところでしたか?

 

古野本さん

私は大手食品系メーカーで営業を7年経験した後、情報システム部門に転属しました。ネットワークの運用管理から、スマートフォンの導入や運用を担当したほか、現在はネットワーク関連のPM、運用管理、またローカル・サービスデスクの運用リーダーを兼務しています。

 

その中で「自分たちが使っているシステムの管理コンソールが見られなかった」ことがDevOpsに興味を持つきっかけでした。開発をお願いしたSIerは管理コンソールを見ることができるのに、私たちはコンソールが見られない。見たこともありませんでした。

 

最初はこの違和感に気付きませんでした。ITILに沿って一つひとつのステップを着実に進めてやっていく。この定義で行けば、「使っている自分たちが管理コンソールを見られない」ということに違和感がありません。でも、「こうしたい」と思っても実装できないし、実装できるかどうかもわからなかったのです。

 

 

私は営業の経験もあり、「自分で見て触って考えたものでないとお客様と話せない」とも考えていました。お客様だけではなく、周りで一緒に運用している仲間だったり、社内でシステムを利用している社員だったり、システムを作ってくれるSIerとも「いまのままでは話すことができない」と感じていました。

 

この違和感が、「ITILでは対応できないのではないか」の考えにつながりました。ITILはコンパスのようなもの。「正しい道」をちゃんと歩いて行っているのかを確認することができます。しかし、「どの道を選ぶべきなのか」、地図を描く力が必要なのではないかと考えました。

 

DevOpsを知ったときに、「まさにこれだ!」と思いました。

 

 

 DevOps Master認定試験は苦労しましたか? 

 

古野本さん: 

DevOps Masterは私にはだいぶ「難しい」試験でした。大きな特徴は、一般的な試験は教科書を覚えて、問いに対して最適解を選んでいくことが求められるのに対して、DevOps Masterは応用問題が多かったこと。知識を「知っている」「わかっている」だけでは合格できません。ケースの状況を読み取り「何を問われているか」を理解した上で、状況に合わせて知っている知識を組み合わせていくことが求められます。

 

私が苦労したのは、「自分との戦い」。最初は問いの意味、出題者の意図が理解できませんでした。わかりやすく言えば、「これが正解だな」と”自分”が思った解を選ぶと不正解になってしまう状態。

 

周りはだいたい3〜4回で試験を通っていたようなのですが、私は8回目でした。実は合格したきっかけはプライベートの悩みの解を求めて読んだある本でした。その本のテーマは「折れてみること」。「自分ならこう考える」と思うことをやめて、「相手の意見にのってみよう」と考えることを薦めている本でした。

 

8回目の認定試験でも、「自分ならこう考える」をやめて、出題者が何を意図したのかを意識したら合格することができました。このことは自分でも驚きましたし、この経験で「DevOpsはやっぱり面白い!」と再認識しました。

 

 

 DevOps Masterコースで何か気づくことがありました? 

 

ビジネスの本質に立つことを改めて気づかされました。お客様と純粋に向かい合い、自社ビジネスの本質に立ち、自分がどのように役立つのか。

 

まず、ビジョンを明確にして、チームで共有します。そのビジョンを達成するために、行動に透明性をもたせたカルチャが作られていきます。こうしたDevOpsのやり方は元気がでると感じました。

 

個人的に思うのですが、ITに限らず、仕事の現場では、非常に目的が見えにくいものが多いと思います。例えば、今までこうしてきたから等、明確な説明がない場合もあります。

今自分がやっていることは何のためなのか。これが明確にできれば、人は元気になります。

 

 

 DevOps Masterを取得して変化したことはありましたか? 

 

 

古野本さん: 

「ドリルを買いに来た顧客が欲しいのはドリルではなく、ドリルで開けた穴である」って話がありますよね。つまりは「顧客が本当に希望していることを掴んで対応しよう」という話です。

 

しかし、顧客が求めている“穴”を提供すれば自分の仕事は終わりなのか。「その穴は何のために欲しいんだろう」「穴じゃないといけないのか」と顧客の希望の“先”を透明にしていけば、より深く満足してもらうことができますよね。

 

そして、「何のために働くのか」まで深掘りして考えるようになりました。「顧客に満足してもらう」、働く上では当たり前のことですが、「何のために?」と考える。「仕事の評価が上がれば、家族を喜ばせられる」と自分の希望も透明になっていきます。

 

DevOpsはまさに私が求めていた「地図」を描く力です。自分がどこに向かいたいのか、向かっているのかを確認し、修正できるものです。それが顧客の「満足」や自分自身やチームの「やり甲斐」に繋がります。

 

こうした感覚が、実は「イノベーション」や「ディスラプター」を考える上で重要だったのかもしれません。これまでは「どうしたら誰も思いつかないような素晴らしいアイデアが出るのか」と考えていました。しかし、DevOps Masterを取得したいまは「お客様が本当に欲しいのは穴なのか?」と考えています。

 

このように純粋にお客様に向き合って、考え抜いた結果が「イノベーション」「ディスラプター」だったのかもしれません。

 

 

 

【プロフィール】

 

古野本 真之介(このもと しんのすけ)

 大手食品系製造業の情報システム部門所属

ITIL® Expert / PMP® / EXIN DevOps Master

 

インフラ運用管理、ローカル・サービスデスクの運用リーダー等を担当する。

インフラ運用におけるサービス提供のリードタイムの改善や品質の向上、ベンダマネジメントに従事。

「ITサービスの流水化」を実践することを掲げ、インフラ運用の中での実装を試行中。

 

 

 

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